学会紹介
朝鮮族研究会

朝鮮族研究学会の概要

 

朝鮮族研究学会は、その前身の「中国朝鮮族研究会」を基に拡大発展した学会として2007128日に発足しました。名称を変更した理由は、一つは、「朝鮮族」はすでに日中韓など国際社会で市民権を得て共通語になっていること、二つ目は、「朝鮮族」は中国から韓国や日本、欧米などに大量に移住しており、したがって、研究範囲が中国という領域を超えているとの認識によるものです。

 

本学会は、朝鮮族に関する文化、歴史、言語、教育、社会、経済、政治など各分野における諸問題を研究し、もって朝鮮族社会の発展と東北アジア地域・諸国間の交流・協力および世界の平和的発展に寄与することを目的とします。

 

会員は、民族、宗教、国籍を問わず朝鮮族社会および朝鮮族研究に関心と興味を持つ研究者、会社員、大学院生、大学生、一般市民など多様なメンバーで構成されています。現在は、朝鮮族研究者を中心としながら、日本人、在日朝鮮・韓国人(ニューカマーを含む)、中国人(漢族)など、幅広い人々が会員として活動しています。

 

前身の「中国朝鮮族研究会」は、中国出身の日本留学中の朝鮮族研究者(6名)によって1999年1月に設立され、隔月1回の地道な研究会を重ね、朝鮮族社会の歴史、文化、教育、経済などについて勉強しながら、朝鮮族研究者のネットワークを広げてきました。

 

その過程で、200112月には、本研究会主催、天池協会と延辺大学日本校友会の共催で、「第1回在日本中国朝鮮族国際シンポジウム」を日本で初めて成功裏に開催し、日本社会にも広く注目されました。引き続き、20051113日には、「第2回在日本中国朝鮮族国際シンポジウム」を開催し、日本のみならず中国や韓国の研究者・学者も参加し、国際的なネットワークの構築に貢献してきました。

 

地球の上では、グローバル化とリージョナル化の潮流が同時進行し、21世紀においては民族や国境を超え、グローバルな視点、地域的な視点に立ち、われわれが暮らし活動している東北アジア地域の平和・安定と繁栄のために貢献することが求められております。

 

本研究会の目指すところは、東北アジア地域の国境を越えた独特なアクターとしての「朝鮮族」現象をより深く探求することであります。同時に、日本社会におけるコリアン、華僑、および国際化を目指す日本市民との幅広いネットワークを創りながら、学術交流や文化交流活動を展開していくことも本学会の目指すところであります。

 


本学会の前身「中国朝鮮族研究会」設立の経緯

 

「中国朝鮮族研究会」は1999110日東京で正式に発足した。研究会発足までには以下のような経緯があった。

 

19981118日、当時明治大学大学院文学研究科博士後期課程在学中の白榮勛(元延辺大学歴史学部専任講師。1992年来日)が李東哲(元延辺大学外国語学部専任教師、副学部長。1989年来日)、金光林(元延辺大学日本語教師。1989年来日)、李哲権(元延辺大学農学院専任講師。1989年来日)、崔光日(元延辺大学法律学部専任講師。1993年来日)、李鋼哲(元中華全国総工会・北京工運学院専任講師。1991年来日)ら日本在住の元中国・延辺大学教師を中心とする各氏に同研究会設立を呼びかけ、協力を求めた。

 

北東アジアにおける「中国朝鮮族研究」の重要性や近年延辺大学若手教師を中心に大勢の朝鮮族研究者たちが日本に留学し、各分野において朝鮮族に関する研究を行なっていることなどから、研究情報および研究成果などの交流の場をつくると共に、共同研究などによる朝鮮族研究を一層促進しようというのが設立の動機であった。

 

白の提案は各氏の支持・協力を得て同年12月から設立草案作成に取り組み、翌年の199913日、東京・延辺大学日本駐在総合事務所(新橋。李東哲所長)において上記の6人による会合が催され、同研究会成立草案の修正など具体的な検討を行った。さらに10日、修正案の再検討、研究会運営と目標、今年度の研究活動内容などについて再確認した。そして同日、6人が発起人となって1999110日をもって「中国朝鮮族研究会」設立日とすることを決めた。また、同研究会の組織役割分担李東哲が代表、白榮勲が事務長を務めることになった。